
こんにちは。
ドン・キホーテが19,800円でノートPCを出すということです。
19,800円とは安いですね。分解して改造できれば面白い気もしますがどうでしょうか。
なお、発売日は12月1日とのことです。
関連記事なんでパソコンを自作すべきなのか(自作すべき理由とは)-PC自作のススメ
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「激安ノートパソコン」ギリギリ手を出していい最低(限界)スペックとは
[Windows10]メモリ2GBの激安ノートパソコンを32bit化してちょっと快適にする
「激安PCを買ってしまう人たち」2万円のノートパソコンは決してお得ではない
MUGA ストイックPCのスペック
(出典:ドン・キホーテ公式「ニュース」)
主なスペック(詳しくは上記リンクにて)
・名称 MUGA ストイックPC
・プロセッ サ Intel ®ATOM x5-Z8350(Cherry Trail)
・システムメモ リ LPDDR3 2GB(増設・変更不可)
・OS Windows 10 HOME 64bit
ノートPCのスペックを見るにはこれで大体十分です。MUGAは無我でしょうか。無我夢中でストイックに作ったPCということでしょうかね。
まずはCPU Intel ®ATOM x5-Z8350(Cherry Trail)とはどの程度の性能でしょうか。
(出典:CPUPASSMARK 「Low Mid Range CPUs」)
Low Mid Range CPUsは下から中の性能のCPUということになりますね。ATOM x5-Z8350はこのレンジの下の方でした。ちなみにこの記事を書いているPCは6年くらい前のノートPCのcore i5ですけど2500を超えているのでそれよりスペックが低いですね。全く使えないとまでは言いませんが相当性能は低いと思います。
メモリはLPDDR3 2GBということです。
LPDDR 【 Low Power DDR 】 LPDDR SDRAM
LPDDRとは、パソコンなどのメインメモリとしてよく用いられる「DDR SDRAM」の派生規格で、低電圧・低消費電力の仕様の一つ。電力消費に厳しいノートパソコンやスマートフォン、タブレット端末などで用いられている。2003年に発表されたオリジナルのLPDDR(後年にはLPDDR1とも呼ばれる)を指す場合と、後継のLPDDR2及びLPDDR3を含む総称を意味する場合がある。
LPDDR1はDDR SDRAM(DDR1)を元に策定されたもので、動作電圧を2.5Vから1.8Vに下げ、より少ない電力で動作する。また、周囲の温度に応じて記憶保持のためのリフレッシュ動作の間隔を自動的に調整する機能(低温なほど回数を減らせる)や、データの保持を必要としないメモリセルのリフレッシュを抑制する機能、待機時などにデータ保持を放棄することで電力消費を極限まで抑制するディープパワーダウン(DPD:Deep Power Down)モードなどが組み込まれている。(出典:IT用語辞典)
LPDDRはスマホ用の規格なので極めて低消費電力と言えると思います。
しかし、この商品のネックはここだと思います。LPDDR3ではそもそも規格から言って増設は困難でしょう。スペック表にも増設不可と書いていますね。しかも変更も不可です。分解してもまず改造は出来ないようですよ。
メモリ2GBというのは格安ノートPCではよく見ますけど、まず快適には使えないです。しかもこのMUGAに関しては64bitなのでOSを動かすだけでも精一杯だと思います。
下記はWindows10の動作要件です。つまり最低これくらいはないと無理ですということ。
(出典:;Windows 10 の仕様とシステム要件)
これを見ると64bitではメモリ2GBが最低要件ですね。つまり私が言ったようにOSを動かすだけでも精一杯というのは文字通りの事実です。
ハードディスクの空き領域もeMMC 32GBということでしたからインストールした時点でかなり埋るということです。残り12GBではプログラムと写真などのユーザーフォルダだけで不足するくらいですね。まずバックアップは置けません。ちなみに有料ソフトですが64bitでも使えるf2dx1を使うとSD(CF)カードをローカルディスク化できす。32bitなら無料のHitachi Microdrive Filter Driverが使えますね。ただしこのドライバーは古いもので無署名なのでまともなものが出回っているか良くわかりません。リスクがいやなら現状
f2dx1しかないですね。
かろうじて使えるレベルにするのには32bitであれば使える可能性はありそうですね。ただし1.5GBのノートPCを持っていてwindows10(32bit)にしましたけどほぼ使用不可能です。メモリが足りないというのは厳しいものがありますよ。
結論としてはまず使えないだろうということです。大体初心者の方でPCについて分からない人は「全くわからない」という方がほとんどだと思います。
価格コムとかでもこのスペックのPCはよく売れていてレビューとかも多いです。でも買った当初はぎりぎり許容範囲でも使っていればすぐに使用不可能になると思いますよ。この手の激安PCの良いレビューはほぼ失敗したのを認めたくないからだと思います。正直な人はわずかですね。メモリ2GBのパソコンを使い倒すなんてストイックすぎる。
分からない人は分かる人のアドバイスを無視して価格だけで勝負に行きますからね。
しかし玉砕必至です。まあ売る側もこういう構図はわかっていると思います。これを買うなら39.800円くらいは出してそこそこのスペックのものを買ったほうが良いと思います。
MUGA ストイックPC-万が一買ってしまったら
万が一は失礼ですね。ただ万が一買った後にスペックに後悔したらということで一応考えられる延命策を書いてみたいと思います。
その方法はたった一つ、Windows10を32bitにすることです。
windows10 32bitを公式ページでダウンロードする
私の認識ではwindows10が入っていれば32bitに変更することは可能だったはずです。心配な方はマイクロソフトのチャットは親切なので聞いてみてくださいね。
ダウンロードはかなり重く時間がかかるのでここで詳しく説明まではしませんがツールをダウンロードしてUSBかCR-ROMでインストールディスクを作成してインストールし直します。ライセンスは自動で承認されると思います。(ただし自己責任で)
どのみち2GBでは64bitを使うメリットはありませんので32bit化は必須だと思います。10倍ましになると思いますよ。
すでに1.5GBでは使えなかったと言ったとおり32bitにすればこのPCは使えるという意味ではありませんのであしからず。あくまで次善の策です。
手を出していい最低スペック
PC工房でボーナスセールをやっていました。正直なところおすすめするとしたら本当はメモリが8GB以上のものが良いと思います。しかしPCなんて殆ど使わないのでとにかく安くしたいという方もいると思います。その場合でもメモリは最低4GBはあったほうがいいと思いますね。
<基本スペック>
CPU:Celeron N3450
メモリ:DDR3L-1600 S.O.DIMM 4GB(空き1)
HDD/SSD:HDD 500GB
私がよくパーツを買っているNTTXストアでも30,000円台がありました。
こちらもメモリ4GBですね。
<基本スペック>
CPU(APU):AMD E2-7110 APU + AMD Radeon R2 グラフィックス
メモリ:4GB (4GB×1)
HDD/SSD:500GB ハードドライブ (5400回転)
ドスパラでも30,000円台(税込)ありましたね。
(※2017年12月25日現在27,777円(+税)になってました。)
メモリは4GBです。
<基本スペック>
CPU:インテル Celeron N3450
メモリ:4GB DDR3L
HDD/SSD:64GB eMMC
このくらいが手を出していい限界のロースペックだと思いますよ。これより下は冗談抜きにきついです。
初心者はこの位のものを選びたい
19,800円から見ると高く見えますけどすぐ使えなくなってはお金をドブに捨てるようなものです。コスパとスペックを考慮してこの程度のものを買うと良いというのはやはりメモリは8GB以上です。CPUも出来ればcore i5のものがいいと思いますよ。あれこれ言ってしまうと高くなってしまいますね。
<基本スペック>
CPU:IntelCeleron3855U
メモリ:8GB
HDD/SSD:500GB_HDD
15.6インチのノートパソコンですね。core i5とまでは行きませんけどいバランスがいいと思われるのがこちら。cpu passmarkでも1718ではじめのドン・キホーテのものよりはいいです。
やはりメモリ8GBというのが一つのラインだと思います。もし自分が選ぶならメモリだけは絶対条件にしますね。後々ストレスが溜まるので。
こちらはメモリは最大16GBとなっていましたので拡張性も十分ですね。安いPCは拡張性がないものが多いので注意が必要です。8GBが限界のものではなく16GBまでは拡張できるものがおすすめです。(最近は意外と少ないかもしれない。)実は私はPCをたくさんもっているんですけどそのうちの一台がダイナブックです。性能良くかなりコスパ高いと思います。
拡張性とかも考慮するともし今買うならダイナブックがいいのかなと思います。
パソコン工房でiiyamaのSSDモデルでメモリが4GB(空き1なので8GBは積める)のモデルが出ていたのでご紹介。eMMC32GBなんて全く使えないモデルよりSSD128GBの方が現実的ですね。こちらは15.6型のノートパソコンです。
「難しいこと分かっているけど、激安で何とかお願いします!」という方には絶妙なスペックではないでしょうか。税別なので4万円代ですけど39,980円(税別)はお得です。メモリ8GBをにできれば初心者向けとしてはかなり完璧なスペックとなるでしょう。
基本スペック
CPU:インテル(R) Celeron N3450 プロセッサー
メモリ:DDR3L-1600 4GB SO-DIMM×1(計4GB)(空き1)
HDD/SSD:128GB M.2 SSD [SATA接続]
まとめ
メモリ2GBのパソコンなど買うべきではない
激安PCも全く使えないようなものを買ったらむしろ損するだけです。
パソコンなんてそうそう壊れませんから殆どの場合は6万円も出せば5年は持つはずです。現にこの記事を書いているノートPCが6年ものですから。ひょっとするとあと3年持つかもしれません。本当は改造したいんですけどね。(eGPUをやりたい。)
一方2万円のパソコンなんて買ったそばからお蔵入りです。そして何が悪いのかもわからず多くの人はまた似たような激安PCを買うのでしょう。そんなことをしていたらすぐに4万、6万と出費してしまいます。始めから長く使えるスペックを買うべきだとわかりますね。
関連記事を書いていてふと思い出しましたけど、このPCを書いているノートパソコンのスペックは
CPU:Pentium Dual-Core P6200/2.13GHz/2コア
メモリ容量:2GB
でした。過去形なのは分解して改造したからです。CPUをcore i5にしてメモリを8GBに増強してあります。
ガーン!
6年前に買ってキレて壊しかけたやつの方がCPUの性能がいいですね。
2万円とは言えこのレベルのものを売っているのですよ。信じられません。
さらにメモリを増設も変更もできないんだから最悪です。
この記事を書いた後「「激安ノートパソコン」ギリギリ手を出していい最低(限界)スペックとは」という記事をアップしました。メモリ2GBのパソコンをまだ買っていない人は買う前に読むことをお勧めします。補完する内容で拡張性が高く長く使えるものをピックアップしています。
もしすでに「MUGAストイックPC」を買ってしまった方や同様のメモリ2GBの超低スペックパソコンを所有しているかたはこれまたこの記事の後に書いた「[Windows10]メモリ2GBの激安ノートパソコンを32bit化して快適にする」を読むといいでしょう。32bitにすることでわずか32GBという少なすぎるストレージを拡張できる裏技も紹介しています。
皆様が「MUGAと私のストイックな日々」とかいうブログを書いたりしないようお祈りしております。くれぐれもご自愛ください。
パソコンはある程度のスペックをおすすめしますよ。
それではかしこ。
(文・JUZO)