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【批判】標準服をアルマーニ監修とした泰明小学校校長の説明を読解してみた【意見】

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こんにちは。貧保耐三(びんぼ たいぞう)です。いや間違えた。まあいいか。

 

 

今日ハフィントン・ポストを見たらちょっと驚きのニュースが目に入りました。

 

公立小学校がアルマーニ監修の標準服を導入したというのです。

公立が?どういうことだ。おぼっちゃまくんの世界でもあるまいし学校の服にブランドを?
意味がわかりません。

 

なお、ハフィントン・ポストによれば泰明小校長が保護者にその説明をしたとのこと。全文が掲載されておりました。

 

泰明小学校校長の保護者への説明を読み解く

以下引用部分はハフィントン・ポストからの引用。赤線等あれば僕が加えたものになる。

 

さて標題の件につきまして、改めてご理解を賜りたく、その経緯についてお伝えいたしたくご通知をさせていただきました。

泰明小学校が特認校制度の対象校となり、9年目を迎えています。中央区の教育施策として定着をした制度でございますので、それはそれで好ましい方向に進んでいる者と認識いたしております。

 

隠された深い意図を読み解こうという観点から見てみると、おそくらこれがキーワードだと分かる。この特認校制度というのは児童数の減少により空きがある学校に住所に関係なく一定数の児童が就学できるという制度のようだ。

また、泰明小学校を選択してくださり、本校の教育方針に恵心をしてくださり、そして、本校でお子様が自負をもって学んでくれたらと、期待なさって本校を選択されたのだと思うのですが、どうも、その意識と学校側の思いのすれ違いを感じるのです。

公立小学校だから特認校制度以外の生徒は地元の子供なのだろう。つまりこの言葉は「外から来た子供」へ向けられたものだ。

 

つまり、外から来た子供に対し、意識が低く学校側とずれがあると言っているのだ。それは次の部からもわかる。

子どものたちの様子から申し上げれば、日常の振る舞い、言葉遣い、学校社会という集団の中での生活の仕方などを見ていますと、どのような思いや願いがあって本校を選択されたのかが分からなくて、思案に暮れることがあります。

 

丁寧な言葉で書いているが言いたいのはこういうことだ。「お前らなんで来たの?」

特認校制度の対象校とはいえ、泰明小学校はやはり特別な存在であります。(どの学校も自負もっておられる(ママ)と思いますが)特認校制度の定着に向けての渦中にあっても、「泰明らしさ」は失われるものではないと思っております。

泰明小学校という学び舎の気高さ。この伝統ある、そして気品ある空間・集団への凝集性とか、帰属意識とか、誇りとか、泰明小学校が醸し出す「美しさ」は保っていかなければと、緊張感をもって学校経営してきました。

しかし、私が泰明小学校の在るべき姿としての思い描いていることをとはかけ離れた様子、事実があることも否めません。なぜ、本校を選択されたのですかと問い返したいと思う出来事や対応が多いこと、これが泰明の実態だったのでしょうかと、学校を管理する者として思い悩むこともしばしばです。

言動、もちろん、公共の場でのマナー、諸々含めて、児童の心に泰明小学校の一員であることの自覚が感じられないと思うことも度々です。もちろん、全員がそうだとは言いません。みそらの星賞などを設定し、この子ならばと推薦された児童が褒賞を受けることもあって、ほっとする面もあるのですが、それに反して、がくっと心折れる場面の多いことも事実です。

 

これを言い換えればこういうことだろう。

我々は意図せず特認校制度に選ばれてしまったが本意では無いのだ。我々はエリートなのであってエリートたる泰明らしさは守られるべきである。

我々は気品のあるエリート集団のはずだが外から来た(一部の)生徒による自覚のない行動で台無しである。

だから心が折れそうだということなのだ。

教育は内面を育てる営みがほとんどです。ですから、私どもも懸命に児童の内面を鑑み、自覚をもたせ、「泰明の子らしく」を金科玉条の如くは大げさかもしれませんが、でも、泰明小学校の児童はかくあるべきだと思い指導いたしております。

この内面を育てる営みという言葉に注目しておいて欲しい。

 

その力がまだ足りないのだと忸怩たる思いもありますが、なかなかその指導が行き渡らないのはなぜだろうと悩んでおります。対外的にも、「泰明小」そして「泰明の子」は注目されます。そういう衆目に答える姿であるかどうか、これまた、忸怩たる思いになることもしばしばです。

 

要するに指導力不足だと認めているのだろう。ただしこれに関してはどこの学校もそうなのであって今の教員がそこまで悪いのかというとそうでもないのだろうと思う。

 

愛校心、所属愛、学校に対する誇りが自己の存在と重なると、スクール・アイデンティティーが芽生えます。このような、ある意味エモーショナルな心が、あるいは学校に対する思いが、薄れているのではないかと危惧しております。語弊を恐れずに申し上げますが、「自分は泰明小の一員であるから、そのようなふざけた行いはしない」と自戒できる児童を我々は育てたいのですが、保護者の皆様は、お子様の姿をどのようにお考えでしょうか。

 

よほどひどい状態なのだろうか。

 

もうひとつ、私が危惧しているのは、泰明小学校は銀座の街と友に歩んできたということを児童や保護者の皆様にご理解いただいているのかどうかということです。泰明小学校に通ってくると言うことは、例え特認校であっても、銀座の街の子供たちになると言うことだと私は思います。

これもエリート、セレブだという意識が伝わってくる。もっとも実際セレブなのかもしれないが。我々は銀座の住人なのだぞというのだろう。校長はどこに住んでいるのか考えてしまうのは余計だろうか。

 

現実的には、地域の集いや催しは、特に子供対象のものはそう多くはありません。ですが、街の方々は、泰明小学校の子供たちのためならと、事あるごとにご尽力してくださいます。学習活動面でもご周知のような協力を惜しみなくしてくださっています。

“街との絆”を感じながら泰明小で学んでほしい。保護者の皆様には、そういう学校で我が子は学んでいるものだということを意識して欲しいと思うのです。私は、立場上、地域の方々との接点がありますが、皆さんが、学校のことをとても大切に考えてくださっていることが分かります。街に学校があると言うことは、こんなに嬉しいものなのだな、と感じるのです。

ここでちょっと考えて欲しい。普通住民である生徒にこのようなことを言うだろうか。おそらく校長は住民ではないだろう。だとすれば、住民である泰明小の生徒にそのようなことを言う筋はないはずだ。あんた地域への帰属意識について問われるいわれはないとなるはずだからだ。

だからこの一文は外部から来た子供と保護者にあてたものだ。「泰明小に来ることは銀座の街に来ることだってわかってる?」と言いたいのだろう。

しかし、このような意識も薄れつつあるのではないかと私は心配しています。いろいろ関わってくださっている方々には申し訳ございませんが、それほど多くはないはずの地域の催しや企画などにどれだけの方が参加してくださっているのでしょう。銀座の街あっての泰明小学校なのです。

 

今、泰明小学校は、どこか、どれかのスイッチを押さなければそのよさが失われてしまう、そういう時です。ビジュアルアイデンティティーという概念があります。

 

ビジュアルアイデンティティーとは大層な言葉だがなんのことはない。ここではただの制服のことだ(またはそれを着ることによる統一感)。

 

標準服もその要因の一つであります。視覚的な同一性と申し上げたらよいでしょうか。泰明の標準服を身に付けているという潜在意識が、学校集団への同一性を育み、この集団がよい集団であって欲しい、よりよい自分であるためによい集団にしなければならない、というスクールアイデンティティーに昇華していくのだと考えます。

 

どれかのスイッチの一つが、標準服であります。決して現行の標準服を否定しているわけではなく、教育は内面の育成、醸成だと再三申し上げているように、現行の標準服でいるから、これから縷々申し上げてきたような危惧があるのだと言っているのではありません。

標準服を変えれば私の危惧することが消えるわけではありません。教育は、内面の耕しであり、そこに、学校教育の質が問われるべきであると思っています。でも、教職員も微力ながらがんばっているのです。どこかの、どれかのスイッチを押さなければ、泰明小学校は、ただ、特認校の選択肢の一校になってしまうのではないかと私は危惧しているのです。

 

何かやらなければダメなのだ。だからとにかくアルマーニをやってみるのだということだろう。すでに一般的なサラリーマンからみたら笑ってしまうレベルだ。新しい企画がこの程度のロジックで通ってしまう企業はないだろう。

 

ところで、銀座の街も、当面は2020東京五輪に向けて変容しています。古き良き銀座の名残を留めながらも、新しさを求めています。泰明小学校も。よき伝統を保ちながらも、時代の流れをくんだ教育活動を進めております。ご存じのように、銀座の街には、世界に名だたるブランドショップが立ち並んでおります。

ブランドに拘ったり、志向したりしているわけではありませんが、泰明小学校も銀座のランドマーク、銀座ブランドであります。〔学校には当てはまらない言葉かも知れませんが〕街の歴史とともに存在するある種のトラディショナルブランドであります。

銀座の街のブランドと泰明ブランドが合わさったときに、もしかしたら、潜在意識として、学校と子供らと、街が一体化するのではないかと、また銀座にある学校らしさも生まれるのではないかと考え、アルマーニ社のデザインによる標準服への移行を決めました。

 

ここが要点だから見逃さないで欲しい。この校長がアルマーニを標準服にしたい理由は、「銀座といえばブランドだから」なのだ。正直既に論ずるのもバカバカしくなってきつつある。

 

では、なぜアルマーニ社かということですが、他のブランド社(どのあたりまでをブランドと呼ぶのか悩みましたが)にもアプローチをしたのですが、程合いの違いはありますが、受け止めてもらえなかったというのが結論です。ただ、アルマーニ社だけが、思いを聞いて下さり、検討はしてみますが時間がかかります。またお約束はできませんということで3年前から、遅い歩みではありますが話が進んでおりました。

そして、販売ルートの確保や生産ルートの開拓まで、社としては初めての試みですが、引き受けてくださってからは懸命に努力をしてくださいました。松屋様のルートも残してくださったり、生地、縫製も日本のメーカーにしてくださったこともありがたいことです。

 

読者の方もバカバカしくなってしまったことだろう。アルマーニを選ぶからには何か理由があるはずだ。

 

しかしこの校長は「特に理由はない。他の数社から断られたからだ」というのだ。断ったブランドが正解だ。

 

ここまで来て丁寧に文章を書けばとりあえず通ってしまう日本の社会が恐ろしくなってくる。こんな薄っぺらい文章はめったにない。これが日本のエリート校の校長のレベルなのだ。

 

繰り返し申し上げますが、泰明小学校は公立の小学校として、開校以来ずっと銀座という地域との結びつきを大切にしてきました。時代の流れと共に銀座という街はどんどん発展し、日本を代表する商業地域として現在は多くの外国人観光客を受け入れる街となりました。

そうした国際色の強いエリアに立つ小学校として、地域に根差し、さらには国際的な視野を持つ人材を育てていきたいという思いをもってまいりました。標準服とは児童が毎日着るものです。そうした身近なアイテムだからこそ、それを通してきちんと装う事の大切さを感じることも、国際感覚の醸成に繫がると思います。

 

日本全体が「洋服」を着ている中で「アルマーニ」を着ると国際感覚が身につくと考えたのは何故なのだろうか。読者の方の気持ちはわかる。僕も腹が立ってきてるのである。

 

また視覚から受ける刺激による「ビジュアルアイデンティティー」の育成は、これからの人材を育てることに不可欠である「服育」という重要な教育の一環であると考えます。さらに、遊びのと時に無造作に脱ぎ捨てられていることが多いのですが、きちんと折りたたんでから遊びに行くとか、背もたれに掛けておくといった一手間の大切さも教えたいと考えております。

平成30年度入学の新1年生から着用することといたします。上学年の児童については、様々なご要望があると思われますので、ご関係の方々と相談をさせていただきながら決めていきます。

また販売価格についてはサイズごとの価格表がまだ整っていないのですが、現行標準服では男子の場合、上着、長袖シャツ、ズボン、帽子で、17755円(身長130センチの価格)女子の場合、上着、長袖ブラウス、スカート、帽子で、19277円(130のサイズの価格)です。サイズによって価格設定が違いますが、この標準服価格のおよそ2倍の価格になります。

新しい標準服は夏用のズボン、スカートが加わります。サイズが明確な価格ではございませんが、現在のところ、ズボンが7800円、スカートが10000円と設定されております。価格表が決まり、新一年生の入学者が決定した時点で、改めてお知らせいたします。

長々としたご通知で申し訳ございません。意を尽くせているかどうか心配でございますので、なおご不明な点がございましたら、学校宛てにご連絡くだされば幸いです。

 

このような結びとなっている。

ここでちょっと思い出していただきたい。この文章のポイントは赤線を引いたところだ。

 

特認校制度の対象校

・教育は内面を育てる営み

ビジュアルアイデンティティーを醸成する必要がある。

銀座の街には、世界に名だたるブランドショップが立ち並んでいる

 

つまりこの校長が言いたかったのはどういうことだろうか。要約すると、以下の様なことだ。

 

特認校制度の対象校になったせいでエリート意識も銀座人たる意識もない学校にそぐわない生徒と保護者が入ってきてしまった。全く目を覆うべき行状である。これをなんとかしなければならない。

教育は内面を育てる営みである。だが我々にはその力がなく及ばない。

この際、地域との一体性や、母校へのプライドを育てるためビジュアル・アイデンティティを強化したいと思う。ご存知のとおり銀座といえばブランドだ。だから標準服はブランドがいいと思う。アルマーニ以外断られたからアルマーニでよろしく。

 

というわけなのだ。これを見て子どもたちはどう思うだろうか。今の子供達が大人の手に負えないというのもあるのだろう。それは保護者の責任だ。だからといてこのような薄っぺらい考えで珍奇な発想を実行してしまって良いのだろうか。

そして、高級ブランドを導入すれば敷居が高くなって金持ち以外来れないという狙いもすけて見えるのだ。アルマーニの服を誰しも買えるとは限らない。公立学校には平等性が求められるべきだ。経済格差があったら通えないというのは望ましくない。国が進学に補助金を出すような時代にここの学校がこのようなことを始めたらどうなるだろうか。

 

このような薄っぺらい考えの大人がトップにいるのが小学校の現状なんだろう。なんとも薄ら寒い話でしかなかったように思う。教育は内面を育てる営みとのことだがアルマーニを着て何が育つのだろう。考えられるのは高い服を着ていない人を見下す精神くらいだ。

 

このような馬鹿げた取り組みに反対する保護者の気持ちが痛々しいほどわかってしまう。だから彼らに成り代わって僕が貧保耐三(びんぼ たいぞう)氏の言葉をもってその気持を代弁したい。

 

「落ちぶれてすまん」

 

 

それではかしこ。

 

(文:涼村什雜)

 

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