Windows10の高速化手段の一つとしてRAMディスクがあります。
ストレージにSSDを採用すれば実はそれで十分でもあるんですがRAMディスクはRAMディスクで用途やメリットがあります。RAMディスクの長所は実はSSDを補うものでもあるんです。そしてRAMディスクドライブとして使うメモリの特性にもその根拠はあります。
RAMディスクとSSDの違い
RAMディスクとSSDの違いの一つはその耐久性にあります。
SSDも耐久性に優れたPCパーツですが大体10年位と言われています。一方メモリは耐久年数というのはないと言っていいです。つまり半永久的に使えます。単体で壊れたメモリは見たことがありますがパソコンに付いているメモリで壊れているものを見たことがありません。つまり触らなければ壊れないというレベルです笑
SSDよりメモリのほうが耐久性が高いです。
揮発か不揮発か
情報を保存するかしないかで揮発不揮発という表現をします。メモリの場合は電源を切ったら消えますから揮発性だと言えます。
RAMディスクは揮発性ののディスクですが起動時と電源OFF時に自動でハードディスクに保存することが出来ます。
RAMディスクソフトを選ぶ時重要なのがこの機能です。RAMディスクを固定ディスクとして使う場合バックアップ・リカバリ機能がついているかとそれが安定しているかがとても重要です。
RAMディスクの方が圧倒的に速度が早い
SSDも高速なストレージですがRAMディスクの方がさらに圧倒的に速度が早いです。クリスタルディスクマーク(CrystalDiskMark)の速度を見て下さい。下の左がSSDで右がRAMディスクです。


とんでもない数字ですがこの数字ほどの体感差はありません。しかし少し前まで私自身ブラウザをまるごとRAMディスクにインストールしてつかってましたし、SSDよりRAMディスクにインストールしたほうが速いです。止めた理由はブラウザのファイルがかなり肥大化して大きくなってきたことですね。ブラウザソフトのフォルダのサイズを確認すると1GBとか当たり前なのでさすがにRAMディスクに使うのがもったいなくなって本体を入れるのはやめました。
TEMP(ブラウザのキャッシュ)はいまだにRAMディスクにおいています。
SSDがあってもRAMディスクを使うメリット
先程書いたとおりRAMディスクはメモリを使うドライブなんですね。そしてメモリは耐久性が非常に高いのでいくら使ってもめったに壊れません。一方SSDは書き込むたびにちょっとずつ劣化しますからTEMPファイルのような記録する必要がないものはRAMディスクに一時的に保存したほうがいいんです。
RAMディスクの利用価値の最たるものはここにあります。一時ファイルをRAMディスクにおいて保存しないようにすればどんどん消えてってくれるのでちょうどいいんです。OSのTEMPファイルも放置しておくととんでもない容量まで膨れ上がることがありますがRAMディスクなら毎日電源を落とすたびに消してくれるので一時ファイルがたまらないんです。(設定しないと駄目ですよ)
ながくなりましたが、前置きは以上です。それでは数あるRAMディスクソフトを比較していきましょう。
SoftPerfect RAM Disk
このソフトはかなり昔からある海外のフリーソフトです。
使い方
メニューのRAMディスクから「RAMディスクの追加/編集」を選択。ドライブ名などを選択してRAMディスクを作る。
追加されたRAMディスクを右クリックしてマウントする。
RAMディスク作成時に「イメージに内容を保存」を選択すると起動時にリカバリされるRAMディスクが生成されます。

SoftPerfect RAM Diskは使用したことがあります。普通に使えることは使えますが、マウントするのが面倒です。初心者にはあまりおすすめできません。
BUFFALO RAMDISK ユーティリティー
このソフトも過去にしたことがあります。BUFFALO RAMDISK ユーティリティーは安定していて良いソフトだと思いますがバッファローのメモリを使用しても制限がはずれなかったですね…。それと32bitのOS管理外に使えなかったのでアンイストールした記憶があります。使い方は一番簡単なレベルなので初心者にもおすすめできます。
過去に使ったことがありますが最大何GBだか忘れました。調べてみると最大7136MBと出ていたので7GB程度でしょう。
使い方は簡単、こちらからソフトをダウロードします。
インストールしたら簡単設定ではじめるか。詳細設定でバックアップをする、しないなどを選択して設定します。
RAMディスク作成後は再起動で有効が基本となるので注意して下さい。
Gavotte RAMディスク
このソフトは非常に古いソフトでXPの頃からあります。まったく更新されていないにもかかわらず愛好者も多いようです。
その理由は32bitのOS管理外に使えるからだと思います。
実際私も32bitのWindowsにはこのRAMディスクを使っていたことがあります。しかしあまりにも古すぎるソフト(というかドライバーだったと思いますが)のためセキュリティーが大丈夫なのかやや不安があります。
GavotteRAMディスクに関しては詳細なまとめさいとがあるのでそちらを参照して下さい。使い方は古いドライバーを無理やり使うような感じです。

今更これを使う必要はほとんどないと思われます笑
でもよく考えたら32bit版のWindowsでは私は未だにこれを使ってました。玄人向けですがWindows7では安定して使えます。
VSuite Ramdisk(Primo Ramdisk)
旧VSuiteで今はPrimoRAMディスクらしいです。このソフトはしようしたことはありませんが、調べてみるとこんな記述がありました。
Primo RamdiskはRamDisk作成の際に、SCSIディスクか論理ディスク(Direct-IO diskという選択)かを選択できる。論理ディスクにしておいた方がスピードが速いらしい。やったことはないけど、SCSIディスクを選択すると コンピュータの管理→ディスクの管理 で、ディスクが表示されるようになる。論理ディスクの場合は「ディスクの管理」にRamDiskは表示されない。(RamDiskをいろいろ試した結果Primo Ramdiskにした)
このソフトはStandard、Professional、Professionalと分かれていてStandardは8GBまでとなっていることからおそらくフリー版は8GBまでなんだと思います。しかし機能説明を見てみるとハイブリッドディスクとか色々合ったので高機能そうな印象です。
ただしこのソフトは30日間無料と記載があるためフリーではその期間以上使えないと思います。
SCSIディスクにするとコンピュータの管理で表示されるということなので通常のハードディスクと同じ扱いになりますね。表示された所でRAMディスクのパーティションをいじってどうなるのかという問題はありますが何らかの理由でちゃんとしたハードディスクとして扱う必要がある方は使ってみるといいかもしれません。ちなみに私はRAMDAを使っていますがコンピュータの管理には表示されません。
ERAM
過去にERAMとういソフトを使っていたこともありました。32bitのOS管理外に使えましたよ。これといって選択する理由はないですが他のソフトで32bitのOS管理外のRAMディスク化に失敗した方はこれを試してみるのもいいでしょう。しかしWindows7では使えましたが10は試してない気がします。
かなり古いソフトなので自己責任です。
このソフトに関してはこちらが詳しいです。
Windows 高速化,EeePC,ネットブック カスタマイズ・改造・便利なオプション紹介
Dataram RAMDisk
RAMDisk Software RAMDisk is offered as “freeware” for personal use and will allow you to create disks up to 1 GB in size. Some features not enabled and require the purchase of a license key to be enabled. For personal use only.
このような記述があり1GBまでは使えるフリーソフトです。それ以上は有料みたいですね。今時1GBのRAMディスクではTEMPファイルすらまままらないので止めておきましょう。
RAMDA
以上に加え私が使用しているRAMディスクソフトのRAMDAを消化しておきます。RAMDAはフリー版8GB、有料版192GBまでのRAMディスクが作れるRAMディスク作成ソフトです。
私がこれをずっと使っている理由は操作が簡単なことと、バックアップ、リカバリの安定度の高さ、そして大容量のRAMディスクを作れることです。RAMディスクはフリーソフトもありますが有料ソフトとして選んでもいいくらい高機能です。
こちらはフリー版でも32bitのOS管理外を8GBまで使えるとされています。さらに64bitのOS管理外も使えるということですがこちらは16GBまでしか使えないWindows7HOMEが対象のようです。Windows10ではHomeでも128GBまでとなっています。
RAMDAは1クリックでIE、FIrefox、GoogleChromeのTEMPファイルをRAMディスクに設定できるので楽ですよ。ついでにOSのTEMPファイルも1クリックで変更できます。ゲームをインストールするなど大容量のRAMディスクが必要なからはRAMDA Proを購入しましょう。また、GIMPやフォトショップなどもSSDでも動作が遅いのでキャッシュをRAMDAにすると快適になります。その場合16GB程度ではたりないので32GBとか64GBにして大容量RAMディスクを使いましょう。
RAMディスクソフトの機能などまとめ
ソフト名 | 最大ディスクサイズ | OS管理外 | 操作は簡単か |
SoftPerfect RAM Disk | 制限なし?4GB以上でエラーが出るとの声も | おそらく不可 | 難しい |
BUFFALO RAMDISK ユーティリティー | 7GB | 不可(可能とされていたけど私は無理でした) | 非常に簡単 |
Gavotte RAMディスク | 不明 | 可(検証済み) | レガシーなドライバーとして扱うため諸医者にはインストールは難しい。 |
Primo Ramdisk | 8GB(30日間無料) | 不明 | 未検証 |
ERAM | 不明 | 可(検証済み) | 普通 |
Dataram RAMDisk | フリー版は1GBまで | 不明 | 未検証 |
RAMDA | フリー版は8GBまで | 可能となっているが「有料版の機能」と表示された気がします | 非常に簡単 |
未検証や不明が多くてすみません笑
GavotteRAMディスクとかERAMは32bitのOS管理外用としてしか使わないから最大ディスクサイズとか関係ないんですよ。どうせ32bitパソコンは4GBとかして積んでないわけですから。
それとRAMDAは32btiのOS管理外はフリー版でも使えるとされていますが実際やったら有償版の機能ですと表示された気がします。そうじゃなかったらGavotteRAMディスクを使わずにRAMDAを使っているでしょう

よく考えたら未だにGavotteRAMディスク使ってましたわ…。32bitパソコンで。
RAMDAはフリー版もおすすめですが32GB以上メモリを積んでいる方は宝の持ち腐れなので1000円代のソフトですから有償版を買うのも一考ですよ。ソフトってなんだかもったいない気がしますが、ハードの性能を生かさないほうが実はもったいないです。
フォトショップを使っている方には特におすすめです。
RAMディスクについてのまとめページはこちらです。